自然を満喫できると人気の登山や新しい発見・散策が人気の街歩き・ウォーキングですが、いざ始めようと思っても、どこを歩いたら良いのか迷うことはないでしょうか。
静岡県東部でおすすめのウォーキングコース第6弾は、「修善寺-奥の院」コースになります。静岡県の「修善寺」は、「修禅寺」(弘法大師ゆかりのお寺;実は「善→禅」の漢字が違います。)のある伊豆最古ともいわれる「修善寺温泉」として有名で、「独鈷の湯(とっこのゆ)」、「竹林の小道」、「北条と源氏ゆかりの地」としても良く知られています。
ウォーキングコースは、修善寺駅から「修善寺温泉街」を散策して、「修善寺梅林」を経由して、パワースポットでもある「奥の院」まで足を延ばし、「修善寺温泉街」に戻る周遊コースになっています。初心者(〜初中級者)から幅広い世代に人気のコースです。
特に早春から春にかけての、「紅白黄梅」や「修善寺寒桜」、「ソメイヨシノ」の季節から、「紅葉」の季節まで四季折々に楽しめます。今回は早春の修善寺にスポットを当てます。
- 「修善寺-奥の院」を散策して満喫できる、静岡県でおすすめのウォーキングコースがわかる
- 早春の「修善寺-奥の院」コースの特徴、見どころ、グルメスポットがわかる
- 体力や目的に応じて、おすすめアレンジコースも紹介
それではいってみます。
「修善寺-奥の院」 ウォーキングコースの概要
まずは、「修善寺-奥の院」 ウォーキングコースに関する基本情報は以下になります。
- エリア:静岡県伊豆市修善寺
- コース概要:
1)修善寺駅(Start)→(約45分)→2)修禅寺→(約45分)→3)修善寺梅林→(約1時間15分)→4)奥の院→(約1時間)→5)独鈷の湯(Goal) - 難易度:体力 ★★☆☆☆ 、技術 ★☆☆☆☆ 、危険 ★☆☆☆☆
- 歩行時間:3時間45分
- 距離:13.3km、標高差285m
- 歩数*):18,732歩
- 消費カロリー:1239kcal
- 交通機関(アクセス):
【行き】修善寺駅(伊豆箱根鉄道駿豆線)
【帰り】修善寺温泉街よりバスで修善寺駅まで
【車】修善寺駅にコインパーキングがあります。また修善寺温泉街にも有料駐車場多数あります。温泉街から少し離れますが、修善寺梅林には広大な無料駐車場もあります。
*)歩数は、1歩71cmで歩数を算出しています。
(日本人女性の平均身長は158cm、歩数の計算方法は身長×0.45なので、158cm×0.45=71.1cm)
■地図情報
地図上での位置や標高は次のとおりです(青線がルートです。拡大もできます)。
周辺情報がわかるグーグルマップはこちら。右上の□クリックで拡大もできます。
「修善寺-奥の院」特徴・見どころ・グルメスポット
■弘法大師ゆかりの地「修善寺」をめぐる
1)修善寺駅(伊豆箱根鉄道駿豆線)(Start)-修禅寺 (約45分)
「修禅寺」をスタートに温泉街の一角をめぐり、18歳の弘法大師修行の地といわれる「奥の院(正覚院)」を目指します。温泉街と里山・田園の風景、がらりと雰囲気を変える道行になります。
起終点は伊豆箱根筒同駿豆線の終着駅「修善寺駅」になります。JR東海道新幹線(東海道本線)の三島駅からアクセスできます。修善寺駅は、2014年に駅舎がリニューアルされています。
駅から狩野川に架かる「修善寺橋」を渡って、国道136号線に沿って「修善寺温泉」を目指します。国道沿いですが、歩道がしっかり整備されているので快適です。伊豆縦貫道の一部である修善寺道路を横切り、「修善寺総合会館(修善寺温泉旅館協同組合)」とそれに隣接する「ジオリア(伊豆半島ジオパークミュージアム)」を過ぎれば、「修善寺温泉街」に入ります。「修禅寺」は温泉街の中心部にあります。
「ジオリア」は、2016年にオープンした伊豆のジオ(地球・大地)を紹介する施設で、入館・駐車場無料です。伊豆半島はユネスコ世界ジオパークに認定(2018年4月17日)され、世界的にも希少価値の高い地形や自然・動植物を有すると評価されています。
修善寺のすぐ手前に、弘法大師の建立といわれる「日枝神社(ひえじんじゃ)」があります。源範頼が幽閉され住んでいたとされる信功院跡(庚塔のみ現存)もあります。
2)修禅寺-修善寺梅林 (約45分)
「修禅寺」は、弘法大師の開基(807年)とされる格式のあるお寺で、威容とともに、凛とした佇まいが備わります。3月中旬は「修善寺寒桜」がちょうど開花する季節で大変華やかです。
「修禅寺」は、岡本綺堂作の戯曲『修禅寺物語』でも有名です。幽閉され、非業の「源頼家」のものとされる仮面や「北条政子」ゆかりの品などが宝物庫に所蔵されています。『修善寺物語』は、こちらをチェック👇
NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』で注目されているドラマの世界観を堪能できます。
「鎌倉殿の13人」は、こちらをチェック👇
修禅寺山門の石段を下っていくと、清流「桂川(修善寺川)」を挟んで温泉街が広がります。後でゆっくり温泉街は堪能するとして、まずは北上して「修善寺梅林」まで登ります。途中に「弁財天(弁天さま)」がまつられている祠があるので少し立ち寄ります。
■里山の風景広がる「いろは道」をたどる
3)修善寺梅林-奥の院(約1時間15分)
「修善寺梅林」は小高い丘陵地にあり、広さ約3万m2、みごろの時期は2月初旬から3月中旬です。樹齢100年を超える老木から若木を合わせて、約20種3,000本の紅白黄梅が植えられています。梅越しの富士山が望める高台もあります。園内には岡本綺堂の『修善寺物語』の記念碑もあります。遊歩道がよく整備されており、梅の咲いていない季節でも気持ち良く林間を散策できます。
梅や桜を堪能したら、紙谷から湯舟の集落に下ります。「修禅寺」から「奥の院」までは西へ約5kmの道のりで、別名『いろは道』です。『いろはにほへと』のいろは歌が原点です。弘法大師の作といわれ、修禅寺の「い」がスタートで、奥の院の「ん」がゴールです。道中に石柱の道標があるので見つけながら歩くのも楽しいものです。
ほぼ平坦な道のり(なだらかな登り)を、左右に広がる田んぼと山裾、のどかな里山を進むと「奥の院」に着きます。
■静寂に包まれた「奥の院」を訪ねる
4)奥の院-独鈷の湯(約1時間)
林間の「修禅寺 奥の院 正覚院」は、静寂に包まれています。長い石段を上ると、護摩壇があります。周辺には苔むす弘法大師像や降魔壇があり、修行の地の石碑が立ちます。パワースポットとしても有名です。
ここで昼食とします。「奥の院」の少し奥(西側)に、梅や桜が咲き誇る小さな庭園(公園;奥の院「阿字苑」)があります。知る人ぞ知る花見の観賞スポットです。静かな花見を満喫します。
帰路は、同じコースから県道を経て温泉街に西側から入ります。滝下橋のふもと「赤蛙公園」は、戦前の小説家・島木健作の代表作『赤蛙』の構想を得た場所になります。蛍が生息する清流の公園で赤蛙の愛くるしい道標が目を引きます。「滝下橋」は別名「やすらぎ橋」。桜がきれいです。『赤蛙』はこちらをチェック👇
修善寺温泉の観光スポット(インスタ映えスポット)といえば、「竹林の小道」で、桂橋までの約300mのエリアになります。メインは石畳の両側に高い孟宗竹が立ち上がり、竹陰を演出しています。木漏れ日や吹き抜けるさわやかな風、桂川の瀬音。雰囲気は京都・嵐山の「竹林の小道」に匹敵します。
「竹林の小道」を抜けて「桂橋」を渡ると「独鈷の湯(とっこのゆ)」に到着です。いわれは「川岸で病父の体を洗う少年の姿を見た弘法大師が持っていた法具の独鈷で岩を打ち砕き温泉を湧出させた」というものです。
昔は「独鈷の湯」を露天風呂として体験できましたが、現在は足湯として開放されています。独鈷の湯を見下ろす場所には足湯が2か所(河原湯、リバーテラス杉の湯)あり、そこでも疲れを癒せます。「独鈷の湯公園」のすぐ東側には公共の日帰り温泉施設(外湯)「筥湯(はこゆ)」もありおススメです。お疲れさまでした。
「修善寺-奥の院」おすすめアレンジコース
見どころスポットが近隣に点在しているので、体力や目的・興味に応じてコースアレンジは可能です。
『【厳選6】静岡県でおすすめのウォーキングコース〜早春の修善寺-奥の院〜』まとめ
静岡県在住30年以上の筆者が厳選する、静岡県のおすすめウォーキングコース”第6弾”は、北条と源氏ゆかりの地を早春の花々を満喫しながらめぐる『早春の修善寺-奥の院』としました。
静岡県やその周辺の地域、伊豆や箱根、富士山周辺は、首都圏からも近く、訪れやすい地域と思います。東京近郊で日帰りも可能です。
「修善寺-奥の院」は年中温暖な気候で、春夏秋冬様々な季節が楽しめるおすすめな場所になります。是非都合をつけて訪れてみてください。
今後もおすすめのウォーキングコースや山歩きコースを順次ご紹介していきたいと思います。
ウォーキングの服装やグッズ選びで悩んでいる方は、是非以下の記事を参考にしてみてください。こちらをチェック👇
最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。
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