自然を満喫できると人気の登山や新しい発見・散策が人気の街歩き・ウォーキングですが、いざ始めようと思っても、どこを歩いたら良いのか迷うことはないでしょうか。
静岡県(伊豆)でおすすめのウォーキングコース第13弾は、『伊豆の踊子』の舞台となった天城の峠道を歩く「天城森林ウォーク」としました。ノーベル賞作家・川端康成の名作『伊豆の踊子』(1926年発表)の舞台を文学散歩の趣でたどってみます。
国道414号沿いの「水生地下駐車場」から「旧天城トンネル」、「河津七滝」を経て伊豆の踊子の宿「福田家」をめぐる踊子歩道コースになります。
- 静岡県でおすすめのウォーキングコース「伊豆の踊子・天城森林ウォーク」がわかる
- 「天城森林ウォーク」ルートの特徴、見どころ、グルメスポット(観光・立ち寄り)がわかる
- 体力や目的に応じて、おすすめアレンジコースも紹介
それではいってみます。
「伊豆の踊子・天城森林ウォーク」 ウォーキングコースの概要
まずは、「伊豆の踊子・天城森林ウォーク」 ウォーキングルートに関する基本情報は以下になります。
- エリア:静岡県伊豆市・河津町
- コース概要:
1)水生地下駐車場(Start)→(約30分)→2)旧天城トンネル→(約30分)→3)二階滝・ワサビ田→(約1時間)→4)宗太郎園地→(約30分)→5)河津七滝→(約1時間30分)→6)福田家(Goal) - 難易度:体力 ★★☆☆☆ 、技術 ★☆☆☆☆ 、危険 ★☆☆☆☆
- 歩行時間:4時間
- 距離:14km、標高差690m
- 歩数*):19,718歩
- 消費カロリー:1478kcal
- 交通機関(アクセス):
【電車・バス】;行きバス;水生地下駐車場へは東海バスで伊豆箱根鉄道修善寺駅から約45分。帰りバス;福田家から伊豆急河津駅へは東海バスで西湯ヶ野バス停から約15分。
【車】水生地下駐車場(無料駐車場 約17台);帰り福田家からは、西湯ケ野バス停から東海バスで水生地下バス停まで約30分。
*)歩数は、1歩71cmで歩数を算出しています。
(日本人女性の平均身長は158cm、歩数の計算方法は身長×0.45なので、158cm×0.45=71.1cm)
■地図情報
地図上での位置や標高は次のとおりです(青線がルートです。拡大もできます)。
周辺情報がわかるグーグルマップはこちら。右上の□クリックで拡大もできます。
「天城森林ウォーク」特徴・見どころ・グルメスポット
■名作の舞台となった天城の峠道を歩く
1)水生地下駐車場(Start)-旧天城トンネル(約30分)
ノーベル賞作家・「川端康成」の代表作『伊豆の踊子』(1926年発表)の舞台を文学散歩の趣でたどってみます。「道がつづら折りになって、いよいよ天城峠に近づいたと思う頃。雨脚が杉の密林を白く染めながら、すさまじい早さで麓から私を追ってきた。」こんな情緒的な書き出しで始まる物語に合わせ、水生地下駐車場を出発します。
今回歩く「踊子歩道」は、小説「伊豆の踊子」の舞台となった天城路を歩く「浄蓮の滝」から「湯ヶ野」までの18.5kmのコースで、四季折々の自然、温泉、歴史文化を楽しめます。富士箱根伊豆国立公園にも指定されています。
今回は「踊子歩道」の途中(水生地下駐車場)から南下してGoalの「湯ヶ野」までをめぐります。
づら折りの杉木立の間を登って行くとモリアオガエルの産卵地として有名な八丁池への分岐点があります。さらに森林浴気分で「踊子歩道」を歩くと、旧天城トンネルに着きます。
2)旧天城トンネル-二階滝・ワサビ田(約30分)
「旧天城トンネル」の正式名称は、「天城山隧道」です。標高約700mで伊豆市と河津町を結び、難所天城越えを解消しました。長さ450m弱。国内に現存する最長・最古の石造道路隧道として国の重要文化財に指定されています。
川端は「暗いトンネルに入ると、冷たい雫がぽたぽた落ちていた。南伊豆への出口が前方に小さく明るんでいた」と書いています。
トンネル出口からは、つづら折りの下り道。寒天橋を過ぎると二階滝の滝音が聞こえてきます。
3)二階滝・ワサビ田-河津七滝(約1時間30分)
緑の木々の間から白い滝が流れています。展望台からは二階滝(高さ20m)の全容が堪能できます。
歌手「石川さゆり」の演歌(昭和歌謡)『天城越え』では、「浄蓮の滝」や「天城隧道」「寒天橋」などが登場します。
途中、国道414号線を横断して、杉、桧の林に入ります。トラス橋の手前に「平滑の滝」があります。途中「わさび田」があります。伊豆はワサビ栽培の本場で、高級わさびの産地です。湧き水が豊富な傾斜地を利用して流水で育てています。
「宗太郎園地」には、樹高30m級の高木、樹齢100年以上の高齢木がそびえています。
■マイナスイオンを浴び河津七滝をめぐる
4)河津七滝-福田家(約1時間30分)
河津七滝の最初の釜滝へは、260段の急な階段を下ります。遊歩道がよく整備され、釜滝からえび滝、蛇滝を経て初景滝へ向かいます。ここには、伊豆の踊子の学生(私)と踊子のブロンズ像があり、撮影ポイントになっています。
さらにかに滝、出会滝、大滝と続きます。「大滝」は映画『テルマエ・ロマエ』の露天温泉撮影ポイントとしても有名で、現在も雄大な大滝を目の前にして川辺(川中)の温泉に浸れます。七滝は伊豆にジオサイトでもあり、出会滝の柱状節理はスケールが大きく、その造形美はうっとりするほどです。
河津では滝を「たる」と読みます。水が垂れるという意味の「垂水(たるみ)」がルーツとされています。そのため濁音の発音で、「河津七滝(かわづななだる)」となります。
すべての“風呂”は、“ローマ”に通ず。傑作『テルマエ・ロマエ』は、こちらをチェック👇
次に目指すのは、七滝高架橋(ループ橋)です。下から見上げると直径80mの二つの輪を支える鉄塔が圧巻です。
ループ橋から先新設道路の工事中のため、大鍋、小鍋は通らずに、『伊豆の踊子』のクライマックス福田家へ向かいます。近くの川沿いには伊豆の踊子文学碑もあり、「湯ヶ野までは河津川の渓谷に沿って三里余りの下りだった。峠を越えてからは、山や空の色までが南国らしく感じられた・・・」(要約)と川端自筆の一節が刻まれています。
『伊豆の踊子』では、学生(私)が福田家に泊まると、踊子がお茶を運んできてくれて、顔を赤らめてお茶をこぼしたり、それを見た中年女性に「この子は色気づいたんだよ」と眉をひそめられたりします。まさにその宿「福田家(明治12年創業)」は、河津川を渡るとすぐです。
また、「伊豆はあらゆる風景の画廊である-」とも。
おつかれさまでした。
川端康成の名作、『伊豆の踊子』は、こちらをチェック👇
生わさび付きワサビ丼『孤独のグルメ』巡礼ガイドは、こちらでチェック👇
静岡のお土産は、別記事でもまとめてご紹介しています。こちらをチェック👇
「伊豆の踊子・天城森林ウォーク」おすすめアレンジコース
体力や目的・興味に応じたコースアレンジは可能です。
『【厳選13】静岡県でおすすめのウォーキングコース〜天城森林ウォーク〜』まとめ
静岡県在住30年以上の筆者が厳選する、静岡県(伊豆)のおすすめウォーキングコース”第13弾”は、川端康成の名作をたどる『伊豆の踊子・天城森林ウォークウォーク』としました。
静岡県やその周辺の地域、伊豆や箱根、富士山周辺は、首都圏からも近く、訪れやすい地域でしょう。東京近郊からでも日帰り圏内です。
周辺は本当に気候が温暖で、「春夏秋冬」様々な季節が楽しめるおすすめな場所になります。是非都合をつけて訪れてみてください。
今後もおすすめのウォーキングコースや山歩きコースを順次ご紹介していきたいと思います。
ウォーキングの服装やグッズ選びで悩んでいる方は、是非以下の記事を参考にしてみてください。こちらをチェック👇
最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。
コメント