この記事では、初めて山歩き・山登りをされる初心者から初中級者、幅広い世代におすすめの、日帰りできる気持ちの良い、静岡県周辺の低山登山・トレッキング・ハイキングコースを紹介します。
自然を満喫できると人気の登山や新しい発見・散策が人気の街歩き・ウォーキングですが、いざ始めようと思っても、どこを歩いたら良いのか迷うことはないでしょうか。
静岡県の富士箱根周辺でおすすめするトレッキングコースは、御殿場口新五合目から二ツ塚を経由して御殿庭(宝永山第二火口縁)をめぐるハイキングコースです。2000m級の標高の高い富士山麓で涼しくて、景色よし、歩きやすさよし、アクセスよしのコースになります。
富士山山頂を目指す場合は、富士山の山開き(例年7月初旬)を待つ必要がありますが、山開き前でも宝永山付近までは登山可能です。アクセス起点の御殿場口新五合目は、冬季閉鎖期間(例年11月初め~4月下旬)以外は利用可能です。また富士登山期間中もマイカーでアクセスできる唯一の五合目になります。
富士山は、山頂を目指すだけでなく、山麓の登山道も、低山にはない眺望や高山植物が堪能できたり、標高が高いことによる涼しさ(真夏でも快適な登山、避暑地としての登山)が楽しめ、おすすめです。
- 静岡・伊豆・富士箱根エリアでおすすめの登山・トレッキング・ハイキングコース「富士山・御殿庭」がわかる
- 「富士山・御殿庭」ハイキングコースの特徴、見どころ、グルメ(観光・立ち寄り)スポットがわかる
- 体力や目的に応じて、おすすめアレンジコースも紹介
それではいってみます。
「富士山・御殿庭」トレッキングコースの概要
まずは、「富士山・御殿庭」ハイキングコースに関する基本情報はこちらになります。
- 山(標高):
「御殿庭」(ごてんにわ;標高2150m)
「二ツ塚」(ふたつづか;(上塚;標高1929m)(下塚;標高1804m)
「宝永山第二火口縁」(ほうえいざんだいにかこうえん;標高2352m) - エリア:静岡県御殿場市
- コース概要:富士山自然休養林ハイキングコース
1)御殿場口新五合目駐車場(Start)→(約50分)→2)下二ツ塚分岐→(約50分)→3)御殿庭入口→(約40分)→4)御殿庭上→(約30分)→5)宝永山第二火口縁→(約30分)→6)御殿庭入口→(約40分)→7)下二ツ塚分岐→(約35分)→8)御殿場口新五合目駐車場(Goal) - 難易度:体力 ★★★☆☆ 、技術 ★☆☆☆☆ 、危険 ★☆☆☆☆
- 歩行時間:4時間35分
- 距離:10.3km
- 最低高度:1431m
- 最高高度:2300m
- 累積高度(+)921m
- 累積高度(-)910m
- 消費カロリー:1548kcal
- 路面:ハイキングコース
- おすすめの季節:冬季閉鎖期間(例年11月初め~4月下旬)以外
- 交通機関(アクセス):
【電車・バス】JR御殿場駅から富士急行バスで約30分。夏季は平日も運行。春・秋は土日祝のみ運行。
【車】東名御殿場ICからは40分。無料大駐車場(第1駐車場、第2駐車場、第3駐車場でトータル約500台)(トイレ完備)- 富士山開山期間(7月10日~9月10日)には、第2、3駐車場が利用可。ただし、平日(月~木)の夜9時から翌朝4時までの間、第2、3第駐車場は閉鎖されます。(お盆期間を除く。)その期間、第1駐車場にはMt. FUJI TRAIL STATIONが設置されるため一般の車は進入不可です。
■地図情報
地図上での位置や標高は次のとおりです(青線がルートです。拡大もできます)。
グーグルマップでも表示しておきます。各ポイント地点の情報も参照できます(右上□で拡大地図表示もできます)。
「富士山・御殿庭」トレッキングコースの特徴・見どころ・立ち寄りスポット
「富士山・御殿庭」トレッキングコースの特徴・見どころを見てみます。
■宝永山を横目に富士火山の景観を堪能
1)御殿場口新五合目駐車場(Start)-下二ツ塚分岐(約50分)
富士山は活火山。最後の噴火は今から300年前。江戸中期の宝永4年、日本最大級の地震「宝永地震」が起き、その巨大地震の50日後に爆発は始まり、噴火は十数日続いたといいます。降灰は、関東にも達し、元禄文化華やかな江戸の人々を震撼せしめました。
この爆発でできたのが、「宝永火口」(宝永山)です。
御殿場口新五合目駐車場からスタートです。第一駐車場奥の「幕岩・二ツ塚(双子山)入口」から入山します。御殿場口登山道を進みと、すぐに大石茶屋が見えてきます。富士山開山前なので、茶屋は閉まっています(7月からのOPEN準備中のようでした)。
茶屋から先、二手に分岐があり、左手の二ツ塚方面に向かいます。右手は富士山頂への登山道になります。
足元の砂礫は、軽石のような多孔質の小石で、火山噴出物のひとつで、スコリアと呼ばれます。この堆積物は、宝永噴火によるもので、植物が育ちにくいようです。オンタデ、イタドリ、フジアザミが見られます。
しばらく登ると、二ツ塚の鞍部(下二ツ塚分岐)に出ます。振り返ると広大な箱根、芦ノ湖も眺望できます。
■富士山自然休養林を堪能し火口縁まで
2)下二ツ塚分岐-宝永山第二火口縁(約2時間)
二ツ塚は噴火活動により火口にスコリアが降り積もってできた側火山で、仲良く並ぶ姿から双子山とも呼ばれるようです。
二つ塚からの眺望も素晴らしいですが、今回は御殿庭、宝永山第二火口を目指すため、先を急ぎます。二ツ塚の鞍部を過ぎると登山道は緩やかとなり、途中の須山口下山道と交わる四辻、三辻付近からでも眼下に、駿河湾から愛鷹の山塊、伊豆、箱根、丹沢が一望できます。本登山コースの中でも眺望が良く、広大で気持ちの良い場所になります。
三辻から先は、樹林の急登になります。樹林の中で涼しさも感じます。小天狗塚を経て、涸沢にでると「御殿庭入口」です。道は二手に分かれますが、右手の宝永火口方面へ向かいます。登りはさらにきつい急登になります。
カラマツの樹林が切れて「御殿庭上」に着きます。岩場の眼前は宝永第三火口になります。
さらに、先に延びる登山道をがんばって登ると、宝永山第二火口につきます。
■活火山を彷彿とさせる火口縁
3)宝永山第二火口縁-御殿場口新五合目駐車場(Goal)(約1時間45分)
宝永山第二火口縁は、明確な巨大火口とわかる形状で、ここでお昼休憩とします。ここまで登ると宝永山の山頂もはっきり見られます。山頂へトライしたくもなりますが、宝永山山頂までは近そうでなかなか遠いので、今回はここまでとします。
宝永山へは、富士宮口から登るルートが近くて良いでしょう。
火口縁からの眺望を十分堪能したのち、帰りは来た道を下ります。気持ちの良い砂走りの下りは、気が付くと、ついつい小走りになってしまうので、スピードを落としながら安全に下ります。
お疲れさまでした。
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『富士山、2200年の秘密』は、こちらをチェック👇
『富士山がきれいに見える山(第二版): 首都圏から日帰りで行ける山を紹介』は、こちらをチェック👇
静岡のお土産は、別記事でもまとめてご紹介しています。こちらをチェック👇
「富士山・御殿庭」トレッキングおすすめアレンジコース
「富士山・御殿庭ハイキングコース」は、時間や体力と相談しながら自分に合ったコースアレンジが可能です。
『静岡県でおすすめのトレッキングコース〜富士山・御殿庭~』まとめ
静岡県在住30年以上の筆者が実際に歩いて厳選した、静岡県東部・伊豆・富士箱根周辺のおすすめのトレッキングコースは、富士山自然休養林を歩く、富士山・御殿庭コースとしました。
静岡県やその周辺の地域、伊豆や箱根、富士山周辺は、東京近郊からも近く、比較的訪れやすい地域でしょう。東京周辺からの日帰りも可能です。富士山は山頂を目指すだけでなく、周辺散策も大変魅力的です。
■地図『山と高原地図 富士山 御坂山地・愛鷹山 2024 (山と高原地図 34) 』は、こちらをチェック👇
今後もおすすめのトレッキング・山歩きコースやウォーキングコースを順次ご紹介していきたいと思います。
トレッキングや登山、山登り、山歩きの服装やグッズ選びで悩んでいる方は、是非以下の記事を参考にしてみてください。こちらをチェック👇
最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。
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