自然を満喫できると人気の登山や新しい発見・散策が人気の街歩き・ウォーキングですが、いざ始めようと思っても、どこを歩いたら良いのか迷うことはないでしょうか。
この記事では、初めて山歩きをされる初心者(〜中級者)から幅広い世代におすすめの、日帰りできる気持ちの良い静岡県の低山登山・トレッキング・ハイキングコースを紹介します。
静岡県東部地区でおすすめするトレッキングコースは、「沼津アルプス」登山コースです。駿河湾と富士山を眺めながら7つの山を縦走する小さなアルプスコースです。
沼津アルプスとは「1.香貫山」から南へ「2.横山」、「3.徳倉山」、「4.志下山」、「5.小鷲頭山」、「6.鷲頭山」、「7.大平山」と続く7つの山稜線を地元の愛好会が整備し名づけたものです。標高は一番高い「鷲頭山」でも392メートルと低山ですが、所々、起伏が激しく鎖やロープを伝って歩くところもあるので、最低限の登山装備(登山靴、手袋等)は必要になります。
沼津アルプスはなんといっても、稜線からの眺望が素晴らしいです。山稜線まで登ると眼下に駿河湾を見下ろし、北には富士山がそびえます。また、冬は景観、春は桜、秋は紅葉も楽しめます。香貫山から大平山まで踏破すると約6時間30分かかりますが、各峠にエスケープルート(逃げ道)もあるので、自分の体力と相談しながら、行き先や距離を調整できるのもおすすめポイントです。初心者にもオススメです。
また沼津市街からも近く、交通アクセスも抜群です。
- 富士山絶景の静岡・伊豆・富士山周辺でおすすめの登山・トレッキング・ハイキングコース「沼津アルプス」がわかる
- 「沼津アルプス」登山コースの特徴、見どころ、グルメスポットがわかる
- 体力や目的に応じて、おすすめアレンジコースも紹介
それではいってみます。
「沼津アルプス」登山コースの概要
まずは、「沼津アルプス」登山コースに関する基本情報は以下になります。
- エリア:静岡県沼津市
- 山(標高)
- 「香貫山」(かぬきやま;標高193m)
- 「横山」(よこやま;標高182m)
- 「徳倉山」(とくらやま;標高256m)
- 「志下山」(しげやま;標高214m)
- 「小鷲頭山」(こわしずやま;標高330m)
- 「鷲頭山」(わしずやま;標高392m)
- 「大平山」(おおひらやま;標高356m)
- コース概要:沼津アルプス「北進コース」
1)多比バス停(Start)→(約45分)→2)多比口峠→(約15分)→3)大平山→(約10分)4)多比口峠→(約50分)→5)鷲頭山→(約55分)→6)志下坂峠→(約45分)→7)徳倉山→(約30分)→8)横山→(約55分)→9)香貫山→(約25分)→10)黒瀬バス停(Goal) - 難易度:体力 ★★★☆☆ 、技術 ★★☆☆☆ 、危険 ★☆☆☆☆
- 歩行時間:5時間30分
- 距離:11.6km
- 最低高度:0m
- 最高高度:395m
- 累積高度(+)1091m
- 累積高度(-)1085m
- 消費カロリー:1827kcal
- 路面:よく整備されたハイキングコース(一部鎖場・ロープあり)
- おすすめの季節:四季を通じて楽しめます。真冬でも雪ほぼありません。
- 交通機関(アクセス):
【電車・バス】
【行き】JR沼津駅からバス(伊豆箱根バス or 東海バス)多比バス停まで(24分)
【帰り】黒瀬バス停からバス(東海バス)でJR沼津駅まで(12分)
【車】縦走なので不適。香貫山登山口に駐車場(香陵台駐車場;沼津アルプス駐車場)はあります(無料10台)。(少し遠いですが、沼津市営香貫駐車場(沼津市役所横)有料299台)
■地図情報
地図上での位置や標高は次のとおりです(青線がルートです。拡大もできます)。
特に危険を感じる箇所はありません。グーグルマップでも表示しておきます。各ポイント地点の情報も参照できます(右上□で拡大地図表示もできます)。
「沼津アルプス」登山コースの特徴・見どころ・グルメスポット
■海抜ゼロメートルから大平山を経由して鷲頭山、香貫山に至る北進コース
1)多比バス停(Start)-大平山 (約1時間)
今回紹介するコースは、沼津アルプスの北進コース(最南の大平山から鷲頭山、香貫山に至る)になります。香貫山から南進するコースよりも、鷲頭山の最後の急登がない分だけ気分的に楽な気がします。
スタートは、「多比バス停」近くにある「多比口峠登り口」になります。バスを降りると多比港の海岸で、標高0mの「多比港新護岸」まで少し寄り道です。
「多比口登り口」はバス停からすぐで標識があります。しばらく民家やみかん畑を通る舗装道路を登ります。途中で登山道となり、多比口峠にでます。大平山までは岩尾根の急登ですが、距離はそれほどでもありません。
2)大平山-鷲頭山 (約1時間)
大平山山頂は、展望はそれほど開けておらず、わずかに駿河湾がのぞける程度です。ただ、大平山からの下りで、所々富士山が顔を出します。また内浦湾と淡島も眺望できるスポットがあります。
多比口峠から多比峠までは気持ちの良い稜線歩きになります。多比峠を過ぎると少し急登が続きます。ここを登りきると、この登山ルートで最も標高の高い「鷲頭山頂(鷲頭神社)」に到着です。
3)鷲頭山-徳倉山 (約1時間40分)
「鷲頭山」は4月初旬に桜(ソメイヨシノ)が満開になりますが、桜にはまだ少し早そうです(3月初旬現在)。鷲頭山の山頂からは、急な下りを注意深く進みます。南進コースであればこれが登りになるので、なかなかハードです。その後は海岸線や富士山を見ながら尾根道をさっそうと歩けます。
「志下坂峠」までは、途中「小鷲頭山」、「中将さん(中将岩)」(平重衡(清盛の五男)が隠れ住んだと伝わる洞窟)、「ぼたもち岩」を通ります。
「き★らら展望台」から駿河湾を望み、「馬込峠」「奥スルガパノラマ台」を経て「志下山」に至ります。「志下坂峠」の「千金岩」からの駿河湾もまた絶景です。鳥のさえずりも聞こえてきます。
「志下坂峠」からは、途中「像の背山」、「しおみち広場」、「太平洋戦争末期の機関銃座の跡地」、「香貫台分岐」を経て「徳倉山」に着きます。徳倉山頂付近が少し急登ですが、長くはありません。
4)徳倉山-香貫山(黒瀬バス停) (約1時間50分)
「徳倉山頂」からは、天気が良ければ富士山が眺望できます。山頂は広場になっているので、昼食にはもってこいです。ここで昼食を食べて下山です。残り2山(横山と香貫山)、もうひと頑張りです。
「徳倉山」からは、途中横山峠を経て、横山を登り・下り、八重坂峠に出ます。ここで一旦車の往来のある舗装道路を歩いて、最後の「香貫山」を目指します。
「香貫山」の山頂からの展望はありませんが、少し先の香貫山公園展望台からは、富士山と駿河湾、沼津の街並みの眺望が楽しめます。トイレも展望台付近にあります。
「香貫山」からは、香陵台駐車場(沼津アルプス駐車場)のある香陵台無料休憩所(香陵台の慰霊平和塔(五重塔))を経て、狩野川沿いの「黒瀬バス停」(Goal)に到着です。お疲れさまでした。
「沼津アルプス」登山のおすすめアレンジコース
「沼津アルプス」は、低山の縦走で、各峠にエスケープルート(逃げ道)が多数あるため、アレンジコースが多彩です。また峠から降りた先も街中なので交通手段はあります。時間や体力と相談しながら自分に合ったコースアレンジで楽しんでみてください。
「沼津アルプス」を紹介している書籍
沼津アルプスは、初心者から中上級者まで人気のミニミニアルプスで、各種書籍にも取り上げられています。今回紹介している書籍を2冊+αほど紹介します。
1)山登り12ヵ月 四角友里
「山登り12ヵ月 四角友里 」は、こちらをチェック👇
2)東京近郊ミニハイク
「東京近郊ミニハイク」は、こちらをチェック👇
3)一歩ずつの山歩き入門
おまけです。“山スカート”の発案者、四角友里さんの「一歩ずつの山歩き入門」は、こちらをチェック👇
『【厳選5】静岡県でおすすめの低山登山コース〜富士山絶景〜早春の「沼津アルプス」縦走〜』まとめ
静岡県在住30年の筆者が実際に歩いて厳選した、静岡県東部地区でおすすめトレッキングコース”第五弾”は、『富士山絶景〜早春の「沼津アルプス」縦走〜コース』としました。
静岡県やその周辺の地域、伊豆や箱根、富士山周辺は、首都圏からも近く、訪れやすい地域と思います。東京近郊で日帰りも可能です。
富士山の眺望を楽しむのであれば、夏よりも冬(春・秋)の方が見られる可能性が高いので、是非天気の良い日に訪れてみてください。(また夏の低山は暑いですね。)
紙の地図「山と高原地図 伊豆 天城山 2024 (山と高原地図 33) 」は、こちらをチェック👇
今後もおすすめのトレッキング・山歩きコースやウォーキングコースを順次ご紹介していきたいと思います。
これからトレッキングや山歩き、登山、ハイキングにトライしようとしている初心者の方で、山歩きの服装やグッズ選びで悩んでいる方は、是非以下の記事を参考にしてみてください。こちらをチェック👇
最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。
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