歩くことの恩恵・ウォーキングの効果とは?

目つきの鋭いマントヒヒ ウォーキング

なぜ歩く人は健康なのか?カロリー消費(痩せる)以外のウォーキングの恩恵(9つの効果)をまとめた記事があったので、備忘録を兼ねてまとめてみました。

最近、歩く人が増えています。コロナ禍の運動不足で、さらに拍車がかかった気もします。歩くことは、誰でも、いつでも、どこでもできてお手軽ですね。また必要なコストもほぼゼロです。それでいてご利益満載の万能トレーニングでもあります。

この記事で分かること
  • 歩くこと(ウォーキング)の恩恵
  • なぜ歩く人は健康なのか
  • 1日8000歩、歩くと良いと言うけど本当?

それではいってみます。

病気の9割は、歩けば治ります(本当?)

ポニーの競争
走るポニー

「自動車も電車もない江戸時代は歩くことが当たり前。現代人は歩かないからこそさまざまな不調に悩まされています。病気の9割は、歩けば治りますよ」とのことです。9割が正しいかどうかは別として、経験的に体に良さそうなことは感じていることでしょう。

ただ何事も続けるのは大変。ウォーキングを続ける5つのポイントが、こちら

  1. 初めは時間や歩数を気にしない
  2. ゆっくり歩き始め、徐々にスピードアップ
  3. ストライド(歩幅)も少しずつ広げる
  4. 肘を引いて肩甲骨を動かし、背すじを伸ばす
  5. 気分が乗らない日に無理して歩かない

効果① ストレスに強くなる

鹿達の食事
鹿たちの食事

ポジティブになりストレスに強くなる

ウォーキングのような軽度でリズミカルな運動を続けると、脳内でセロトニンというホルモンが増加。セロトニンは、脳の前頭前野というエリアに作用し、ストレスや不安への耐性を調整してくれるとのことです。

効果② アタマの働きが良くなる

賢いヤギ
賢いヤギ

『創造性が高まり、認知症も防げる』

あの哲学者カントも歩きながら思索を深めたとか。では、歩くことが脳にどう効くのでしょうか。まず全身の血行が良くなり、脳の血液循環が促されます。すると思考をつかさどる脳の働きがアップします。

加えて、歩くと筋肉からイリシンというホルモン様物質が分泌されます。このイリシンは脳へ侵入。脳で記憶や学習に関わる海馬という部分に作用すると、BDNF(脳由来神経栄養因子)という物質が分泌されます。

このBDNFの働きにより、脳の神経細胞が増えたり、神経細胞同士をリンクするシナプスと呼ばれる接点が増えたりして、記憶や学習能力が高まることがわかっているそうです。認知症予防にもつながります。

効果③ よく眠れる

眠るライオン
眠るライオン

『不眠の9割は歩くだけで治る

「薬やサプリよりも散歩。『不眠症の9割は歩くだけで治る』という本が書かれているくらい、ウォーキングが有効です」とのことです。

最も効果的なのは、朝のウォーキング。朝に歩いて朝日を浴びると、脳内の体内時計が24時間周期に正しくリセットされます。同時に脳内では前述のセロトニンが分泌されます。

暗くなったら眠るという体内時計以外にも、ヒトには「疲れたら眠くなる」という性質があり、睡眠圧(眠気)が高まり、ぐっすり眠れるようになるとのことです。

効果④ 腸内環境が良くなる

草を食べるゴールデンターキン
草を食べるゴールデンターキン

腸内細菌の多様性がアップ

近年、腸内環境の乱れは生活習慣病から自閉症まで、あらゆるトラブルと深く関わると判明しています。

腸内環境を整えるには、主である腸内細菌の餌となる食物繊維や乳酸菌といった有益菌を取り入れることが重要ですが、ウォーキングは腸内環境の改善にも有効とのことです。

腸の動きは、交感神経と副交感神経からなる自律神経によって調節されていますが、ウォーキングのような軽めの有酸素運動なら自律神経のバランスが整い、腸の働きが良くなります。さらに、腸内細菌の多様性も高くなり、腸内環境が良くなる(免疫力向上)ことも確認されています。

効果⑤ 食後高血糖が防げる

争うカンガルー(けんかをやめて)
争うカンガルー(けんかをやめて)

血管の老化をブロックする

人は血管から老いる」といわれます。その血管の老化を進める真犯人として注目されるのが、食後高血糖です。

血糖とは、血液中の糖質(ブドウ糖)量。糖質過多な食事により、食後の血糖値が上がりすぎるのが「食後高血糖」です。食後高血糖が起こると、血糖値を下げるインスリン(インシュリン)が大量に分泌されます。

食後高血糖とインシュリンの大量分泌により、血糖値が乱高下する状態は「血糖値スパイク」と呼ばれ、血管を傷つけ、老化を進めます。

この危険な血糖値スパイクを防ぐのが、食後の軽いウォーキングです。

カラダを動かして筋肉を使うと、血糖を取り込む輸送体が細胞表面へ移動。血糖がエネルギー源として消費されるので血糖値が下がり、食後高血糖も血糖値スパイクも防げるとのことです。

効果⑥ 血液循環が良くなる

一点を見つめるワオキツネザル
一点を見つめるワオキツネザル

「第二の心臓」を活性化させる

座りっぱなしの状態が続くと、全身の血液循環が悪くなり、老廃物や疲労物質が排出されずに溜まってしまいます。足腰の筋肉で血液を巡らせるミルキングアクションという働きが作用しないためです。

心臓より下を流れる血液は、重力に逆らって心臓まで戻ってくるが、その手助けをするのが、足腰の筋肉です。筋肉の伸縮で血管の圧迫と弛緩を繰り返し、血液を下から上へ送り出す作用をミルキングアクションといいます。

ゆえに、「足は第二の心臓」と言われます。

歩くことで筋力がつき、ミルキングアクションは活発になり、血液循環が良くなります。「老化は足腰から」とも言われるように、ミルキングアクションは何もしなければ衰えます。

効果⑦ 血圧が下がる

食べ物を欲するクマ
食べ物を欲するクマたち

歩く降圧効果は、減塩に匹敵する

ウォーキングで血液循環が良くなると、血液が流れる方向に沿って「ずり応力」という力が血管に働きます。

その刺激を受けると、血管内側の内皮細胞から、NO(一酸化窒素)という物質が分泌されます。NOが血管を広げる働きをするので、血圧は下がりやすくなります。ウォーキングのような有酸素運動が血圧を下げる効果は、減塩に匹敵するという研究もあるとのことです。

効果⑧ アンチエイジングになる

凛としたホオジロカンムリヅル
凛としたホオジロカンムリヅル

『骨から若返りホルモンが出る

歩くと骨から出る善玉ホルモンが「オステオカルシン」。「オステオカルシン」は、脂肪細胞に働きかけて「アディポネクチン」という万能ホルモンの分泌を促します。「アディポネクチン」には酸化を抑える抗酸化作用があり、血糖値を下げて糖化も抑えるので、血管を保護してエイジングを抑えます。

オステオカルシン」は、男性ホルモンの「テストステロン」の分泌も促します。「テストステロン」は骨量と筋量を保ち、やる気や社会性を高めます(加齢でも運動不足でも「テストステロン」は減りやすく、心身の機能低下から老化を加速させてしまいます)。

さらに良いのが、オステオポンチン」が骨髄で造血幹細胞を活性化し、免疫を担う白血球を増やして、免疫力を高めてくれます。

効果⑨ 姿勢が良くなる

姿勢の良いキリン
姿勢の良いキリン

『肩こりや腰痛が軽くなる

歩いていると、猫背や腰の丸まりといった不良姿勢が矯正されて、肩こりや腰痛の緩和につながります歩けば歩くほど、姿勢が良くなります。

歩くスピードを少しずつ上げると、1歩ごとに肩甲骨と骨盤が反対方向にツイストされるようになり、背骨を軸として体幹がねじれる。大黒柱の背骨周辺もほぐれるので、姿勢は一層ニュートラルに整っていきます。

ウォーキングフォームのポイント

直立するミーアキャット
直立するミーアキャット

気になるウォーキングフォームのポイントは、こちら

  1. 頭は揺らさずに!
  2. 目線はまっすぐ!
  3. 呼吸は自分のリズムで
  4. 肩の力を抜いて
  5. 肘はやや曲げて腕は大きく振る
  6. 腰の回転で歩幅を広げて
  7. 膝を伸ばしてかかとから着地
  8. しっかりと大地をキック

すべてできないかもしれませんが、心がけたいものです。

「歩く」チカラ、僕らが歩く理由教えます?『Tarzan 健康な人は、みんな歩いている。』は、こちらをチェック👇

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【歩くことの恩恵】歩数とまとめ

歩数目標値の根拠は、こちらの研究結果になります。

1日8000歩、そのうち20分は中強度の歩行(速歩)を行うと、ほとんどすべての生活習慣病を予防し、健康長寿の実現に役立つとのことです。(実際、毎日8000歩は難しいですけどね。)

出典/地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター 運動科学研究室長 青栁幸利 ※協力/株式会社健康長寿研究所 http://kenju-jp.com/

歩くことの恩恵・科学的な根拠をなんとなくでも知っておくと、歩くことやウォーキングのモチベーション維持・向上につながります。今回引用・参考とさせていただいた記事は、こちらです👇。大変感謝いたします。

ウォーキングの服装やグッズ選びで悩んでいる方は、是非以下の記事を参考にしてみてください。

最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。

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